フランス アンボワーズ
世界で最も有名な芸術家レオナルド・ダヴィンチとアンボワーズ
フランスの庭”と称えられる美しい人口約12,000人の小さな町アンボワーズ。純粋なフランス語を話すことで知られるトゥーレーヌ地方にある小さな町で歴史的にも見所が、たくさんある。 15世紀よりフランス歴代の国王が居住したという由緒を誇る町アンボワーズ。 小高い岩山の上からロワール渓谷を望むアンボワーズ城は、この町のシンボルとして古くから親しまれている。河岸から見上げると、さすがにもとは中世の城砦だっただけあり、優雅かつ重厚さを感じる。500年前、丘の上にあったこの城は、さぞかし目立つ存在であったことであろう。
この城の敷地内のチャペルには“世界で最も有名な芸術家”が眠っている。イタリア・ルネサンスの巨匠レオナルド・ダヴィンチである。
アンボワーズはレオナルドが晩年を過ごした町として知られており、アンボワーズ城から400メートルほど離れた場所にはレオナルド最後の家、
クロ・リュセ城が今も当時のままの姿で残されている。フランソワ1世に招待されてイタリアから1516年にやってきたレオナルド・ダヴィンチ、
その荷物には、後にルーヴル美術館の至宝となるモナリザ、聖アンナと聖母子、洗礼者聖ヨハネの3作品が含まれていた。1519年5月2日に亡くなるまで3年間をクロ・リュセ城で過ごしたが、この城とアンボワーズ城は地下道でつながっており、フランソワ1世はこの地下道を通って度々レオナルドを訪ねていたといわれている。レオナルドは、彼の意志に従ってアンボワーズ城のサン・フロランタン教会堂に葬られ、その後19世紀になって教会堂が取り壊されると、彼の遺骨は、アンボワーズ城の聖ユベール礼拝堂に移された。
アンボワーズ城下には、レオナルド・ダヴィンチも通ったことであろうオシャレなお店やカフェがたくさんある城下町が広がる。その中でも、
スィーツ好きの方には、お菓子屋さんPatisserie Bigot(パティスリ・ビゴ)がお勧め。テラス席からは、ゆったりアンボワーズ城を眺める事もできる。1913年から営業をしている歴史のあるお店である。そして、お土産探しには、Loire et Terroirs(ロワール・エ・テロワール)がお勧め。スーパーや普通のお土産屋さんでは手に入らない、ロワール地方の特産を手に入れる事ができる。また、アンボワーズ城を囲むぶどう畑は、トゥーレーヌでも最も美しい畑の一つであり、 この地方の フリント(火打ち石)混じりの粘土石灰質は、ワインに力強さを与え良質のワインを生む。昔のワイン貯蔵庫の洞窟を改造して作られたレストランLa Cave Aux Fouees (ラ・カーヴ・オ・フエ)は、料理が全て薪のかまどで調理され、洞窟の中で伝統料理の各種コースを食べることができる。
情緒溢れる町アンボワーズは、世界的に有名なロワールの古城群とワイナリー巡りへの理想的なアクセスポイントでもあり、フランスの歴史を感じ、時をゆっくりと過ごしたい方へのお勧めのスポットである。現在でも世界的に有名な人物が第二の故郷として別荘(ラ・ファーシェット城)をもち、年に数か月はこの地で過ごしている。その人とは、イギリスのロックバンド、ローリング・ストーンズのヴォーカル、ミック・ジャガーである。
この地でローリング・ストーンズのアルバムレコーディングが行われたこともあるらしい。
パリAusterlitz駅から直通電車で2時間、Amboise駅下車。またはパリMontparnasse駅からSt Pierre des Corps駅までTGVで1時間、St Pierre des Corps駅で乗り換え、Amboise駅下車となる。